語学と多言語学習のメモブログ

外国語の勉強法と,各種言語に独学で入門するための動画まとめです。

ラオス語とその方言に関する言語学の資料。タイ語との比較やビエンチャン方言の特徴など

タイ・カダイ語族に属する「ラオス語」(ラオ語)についての,言語学的な資料まとめ。

ラオスの方言事情についても学べる。

(前提)タイ・カダイ語族と漢語の関係

漢語(中国語)と,タイ・カダイ語族(タイ語やラオス語)は似ている。

特に広東語は,タイ語だけでなくベトナム語とも似ている。

タイ語とラオ語の属する「タイ・カダイ語族」(Tai-Kadai Languages)について学ぶための,言語学のリンク集
http://tagengo-gakushuu.hatenablog.jp/entry/20150130/p2

  • 広東語とタイ語は良く似ている。 タイ諸語を基層に,漢化したものが広東語とされる。


広東語(中国語の南方方言)は,タイ語・チワン語やベトナム語と音が似ている。共通点は漢語の形成過程に基づいている - 中国語と,その方言を勉強するブログ
http://chinese-language.hatenablog.jp/entry/20150106/p1

  • ベトナム語と広東語は 連続体を形成していて、はっきりと「ここからまったく通じ ない」という境界線がない

タイ語とラオス語の関係

タイの東北で話されているイサーン語は,西ラオ語とも呼ばれ,ラオス国内のラオス語と極めて似ている。


というより,イサーン語は「ラオス語の一部」である,とみなしてしまう見方もある。

その場合,ラオス語を話す人はラオス国内よりも,タイ国内のほうが多いということになる。

タイ北部のタイ語のチェンマイ方言すらもラオ語の一種とみなす場合もあり,このことをユアン語ともいう。


イサーン語は,ラオスの首都ビエンチャンで通じる。

ラオス語の標準語はビエンチャンだが,標準語がラオスじゅうで普及していない。

タイ語の方言地域差は,東北のイサーン語や北タイのチェンマイ語。バンコクの標準語とは異なる
http://tagengo-gakushuu.hatenablog.jp/entry/20150107/p1

  • 田舎っぽいタイ語の代表として、タイの東北地方の言語「イサーン語」が挙げられます。
  • イサーン語はもともとラオスのラオ語から来ていると言われ、ラオスの首都ビエンチャン当たりまでくらいなら十分に通じます


ラーオ語 - Wikipedia
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A...

  • 西ラーオ語はタイ国内のイーサーン(東北タイ)で話されており、ラオス国内で話されるラーオ語に酷似している。
  • ラオス国内ではヴィエンチャン方言が標準語であると見なされているが、ラオス国内の義務教育が完全に一律とは言えず、地方ではこのヴィエンチャン方言を話すことができない場合もある。


東外大言語モジュール|ラオス語
http://www.coelang.tufs.ac.jp/mt/lo/

  • ラオス語の話者人口は、ラオスに現在510万人、東北タイに約2400万人います。


ラオ語(ラオご)とは - コトバンク
https://kotobank.jp/word/%E3%83%A9%E3...

  • ラオスとタイに分かれて住むラオ族の言語。ラオスでは公用語となっている。
  • ビエンチャン方言とルアンプラバン方言を標準とする。
  • 広義には「ラオス最北部やタイの東部,北部で行われるラオ語」を含める
    • これを区別してユアン語Yuanと呼ぶこともある。
    • こちらはチエンマイ方言が代表的である。
    • ラオ語とユアン語の差異は小さいが,文字が別である

ラオス国内での方言の差異

ラオス国内では,方言の違いによって話が通じないほど。

声調がちょっと変わるだけで意味が変わってしまうため。


ラオス人同士の会話ならば,まだ方言のパターンや規則性をもとに何とかなったりする。

しかし外国人がラオス語の方言を聞くと,ラオス語とは思えないことも。


そして,標準語であるビエンチャン方言を話す人の数は少ない。

ラオス語を学ぶ外国人にとってはなかなか厳しい状況だ。

ラオス語について
http://www.globalheart24.com/laos.htm

  • 首都ビエンチャンを出ると北部・南部ともに方言が強く、ラオス語の特徴として声調によって意味が全く異なる意味を持つ場合がある為、ラオス人同志でも、たまに通じにくい事があります。
  • ビエンチャンで話される発音=ビエンチャン方言
  • テレビ・ラジオではビエンチャン方言を使って放送をしますので、標準語としての役割を果たしている


おかあつ日記: 「バナナ」「ウツワ」に於ける、ラオ語発音のいろいろ (oka01-zqazyuhteenfzoyz)
http://oka-ats.blogspot.jp/2012/04/ok...

  • ビエンチャン方言をネイティブで話す人自体が非常に少数派であるばかりか、そもそも誰が本物のビエンチャン人なのか不明
  • 不思議なことにラオス人同士さほど意思疎通に困っている様子はない。
    • それは何故かというと、ラオス語の方言変化には決まった規則が存在するからだ。
    • この規則を知っていれば、相手が話す方言も比較的容易に理解出来る。
  • だが、外国人が第二外国語・第三外国語としてラオス語を学ぶ場合、ラオス語の方言は、まるで同じラオス語とは思えない全く違った言語のように聞こえることすらある。
    • ラオス語初学者にとって、ラオス語の方言は聴き取ることすらままならないというのが現状であろう。
  • 発音が違ってコミュニケーションが難しいと感じる時、標準語を使って統一された発音で話そうとすると、大抵は更に混乱が深まるだけである。
    • ほとんどの人が標準ラオス語であるビエンチャン語を話さないからだ。
  • ラオス語の声調数には、六つ/七つ/八つ等々諸説ある。


ビエンチャン方言の研究:

日本言語学会 - 口頭発表要旨:柳村
http://www.ls-japan.org/modules/docum...

  • ラオ語ビエンチャン方言の声調は,末尾位置(後続音節の無い位置)と非末尾位置(後続音節がある位置)の間で異なるピッチパタンを示すことが報告されている

ビエンチャン方言のほかには,ルアンアバーン方言がある。

初ラオス語講座ー sabaai dii|奈良とラオスの書きなぐり日記 とか
http://ameblo.jp/nari10012066/entry-1...

  • ビエンチャン方言(標準語とされるもの)はルアンパバーン(以下LPB)やポーンサワンのイントネーションと全然ちゃうわ。

ラオス語の方言を研究した資料:

言語情報学・研究報告「ラオス語」(東京外語大)
http://www.coelang.tufs.ac.jp/common/...

  • 15ページ。

ラオス語の使用地域と人口
ラオス語の方言の概略
ラオス語の音節,母音と子音


現代ラオス語ヴィエンチャン方言の音韻体系
https://www.jstage.jst.go.jp/article/...

  • 東京外語大の論文。


「ラオ人の帰属意識」
http://ir.lib.hiroshima-u.ac.jp/files...

  • 広島大の論文。

ラオス国内ではタイ語がよく通じる

ラオス語を学ぶのはあきらめて,タイ語で済ましてしまえ,というアイデアもある。

実際,ラオス国内ではタイ語がかなり通じるので。

短足おじさんの一言 こんなことで自国語を失っていく
http://tansoku159.blog.fc2.com/blog-e...

  • ビエンチャンでは国語は当然ラオス語なのだがタイ語も通じる
    • それどころか,今ではタイ語を使う人が増えてきて, ラオス語を話すと田舎者と馬鹿にされる
    • そのもっとも大きな理由は, タイのテレビが自由に見られるのでタイの文化がストレートに入ってくる事
    • ノンカイ(タイの一地方都市)が首都ビエンチャンよりはるかに大都会で, ラオス人はビザ無しで自由に往来できる、だからタイの文化や物が自由に入ってくる
  • ラオスはタイの属国であったが独立が彼らの悲願だった
    • ラオスは1893年フランスの保護国(植民地)となり、1953年ラオス王国として完全独立。
  • タイとラオスで国力の差はいかんともし難い。
    • 国土こそタイの半分弱だが人口はタイ6700万人、ラオス630万人と十分の一
    • そして一人当たりのGDPはタイ8200ドル、ラオス2200ドル程度だ。
  • 12〜13世紀前後、中国雲南省辺りに居たタイ族の一部(ラオ族)がメコン川左岸を南下し、現在のラオスに着き、そこに住みついた。
    • その後その一部が更に南下を続け現在のタイ東北部(イサーン)に住み着いた。このグループが話す言葉がラオス語であり、タイ東北方言=イサーン語=ラオ語です。
  • メコン川右岸を南下したグループは大きく分けて2グループ.
    • 最初に南下したグループはタイ北部に住み着いたタイ北部方言(チェンマイ語)を話す人たち。
    • もう一つはタイ北部を越えてさらに南下し、タイ中部に住みついた人たちです。このグループが話す言葉がタイ中部方言で現在のタイ標準語です。


■ラオス語の秘密
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi...

  • 現ラオス共和国もタイのイサーン地方も, 元はランサン王国の領土でした。 だから、住んでいる民族も言葉もほぼ同じです。
  • 民族的にはラオス人もイサーンの人も同じです。
    • 大戦後にフランスとタイの勝手な取り決めでメコンに国境を引かれて分断されただけです。
    • だから、イサーン語≒ラオ語
    • タイではイサーンの人もラオと呼ばれています。
  • ラオス語は文字表記改革をやったときに,慣用で使う同じ発音の文字を統一
    • なので初心者が読み方を習うとき発音と文字が対応しやすい。
    • ラオス語の表記は発音通りが普通だけど, 発音が変わってきているから表記も少し前に正しかった表記が間違いになっていたりするそうだ。
  • タイ語はサンスクリット語やパーリ語からの借用語をそのままの綴りでかくので,慣用綴りが多くて,kh.th.sなどの文字が複数あります。
    • タイ語は,発音と会話からやるとやる気はわいても,文字を教える段階になるととたんに脱落者続出。
    • 語彙や音韻の面で言えば、タイ標準語の方がラオ語より古い形を良く残している。
  • 日本人がラオス語を簡単に勉強する手段など現実的にないんじゃない? タイ語ですら、まともな辞書ないのに、ましてラオスなんて。
    • ラオス語はタイ語よりさらにマイナーなので教材の種類や語学教室が限られ学ぶのは難しい。
    • タイ語を使わずにラオス語を勉強しても文法も単語もほとんど増えないよ。 タイ語の勉強をすることが、ラオス語の勉強にもなっている。
  • ラオスは一応、国家として成立しているけど実際は成立しているとはいいがたい
    • ラオス人がラオス語を話せるのかどうかも怪しい
    • ラオスの国土面積は日本の本州と同じぐらいでそんなに狭いとは言えないが, ほとんどが山で, 人間が住めそうなところはごくわずか。